-
3年生
わり算には「二つの顔」がある——3年算数・除法の単元研究
同じ式、違う意味 「12個のあめを3人で分けると、一人何個?」「12個のあめを1人3個ずつ分けると、何人に分けられる?」 この2つの問題、答えはどちらも「4」だ。式もどちらも 12 ÷ 3 = 4。 しかし、問題の意味は根本的に違う。 前者は「3人で分けたときの... -
3年生
3年算数の「1年の地図」を描く——学年目標と4領域の全体像
単元の前に「地図」を描く 前回、算数科の学習指導要領の総論を読んだ。算数は計算の教科ではなく、「数学的に考える力」を育てる教科だという設計思想を確認した。 今回はもう一段ズームインして、3年生の学年目標と4領域の全体像を見る。個々の単元(わ... -
3年生
算数は「考える力のOS」である——小学校3年算数・学習指導要領総論を読む
なぜ学習指導要領から読むのか 教育実習で小学校3年生を担当することになった。算数、国語、道徳、学活——実際に授業をする教科だ。 指導案を書く前に、まずやるべきことがある。学習指導要領を読むことだ。 学習指導要領は、いわば教育の要件定義書にあた... -
教育心理学
動機づけにも電源がある——外発と内発のスイッチング
ごほうびシールが効かなくなる日 「がんばったらシールを貼ろうね」 小学校の教室でよく見る光景だろう。台紙にシールが増えていくのを楽しみに、子どもは宿題をやる。テストで頑張る。掃除を真面目にやる。シールが10枚貯まったらごほうび。仕組みはシン... -
教育心理学
なぜ指示が通らないのか——ワーキングメモリから考える授業設計
「聞いてなかったの?」の前に 子どもが「聞いていない」のではなく、「処理できていない」——その理由はワーキングメモリにある。 教師が黒板に問題を書き、口頭で補足説明をしながら、「ノートに写してください」と指示する。 ごく普通の授業風景だ。しか... -
教育心理学
発問はクエリである——算数の「問い方」が思考の質を決める
「3+5はいくつ?」は何を引き出しているか 「3+5はいくつ?」 教室でよく聞く発問だ。子どもは「8!」と答える。正解。次の問題へ進む。 しかし、この発問が子どもの頭の中で実行した処理は何だったのか。記憶の中から「3+5=8」を検索し、返した。それ... -
教育心理学
九九を暗記させる前に——数感覚というOS
「だいたい100くらい」が言えるか 48+53。 この計算を見て、大人は暗算で101と出せる人が多いだろう。では、暗算が苦手な人でも、「だいたい100くらい」とは言えるのではないだろうか。48は「だいたい50」、53は「だいたい50」、合わせて「だいたい100」... -
教育心理学
子どもの間違いはエラーログである——算数のつまずきを「デバッグ」する
その間違いには、理由がある 1/2 + 1/3 = 2/5 テスト用紙にこう書かれていたら、教師は赤ペンで×をつける。「分母同士、分子同士を足してはいけません」と正しいルールを教え、通分のやり方を説明する。 しかし、立ち止まって考えてほしい。 この子はで... -
発達障害と支援
全員にやさしいUIを設計する——ユニバーサルデザインという発想
「特別扱い」ではなく「標準仕様」にする ここ数日、ADHD・ASD・LDと、発達障害の3つの柱について書いてきた。 それぞれの記事で、私は同じ結論にたどり着いている。 ADHDには環境調整を(不要なプロセスを減らす) ASDには構造化と視覚支援を(曖昧を具体... -
発達障害と支援
OSは正常、入出力デバイスにクセがある——LD(学習障害)と代替アクセスの話
「頭が悪い」のではなく「読めない」だけだった その子は、授業中の発言が鋭い。話を聞けば理解も早い。しかし、テストの点数だけが極端に低い。 教師は首をかしげる。「やればできるのに、なぜやらないんだろう」「怠けているのかな」。保護者面談では「...
12
